――皇家―― 宗家――嶺夏一族。 皇家の一族の宗家。 その血筋は神に好まれ、強大な力を持つ一族。 力から、この国の中心におり、結果皇という立場に立った。 が、六年前、ひそかに分家からクーデターが起こり、宮中で入れ替わった。 しかし、このクーデターも、宗家に反感を抱き、国家を転覆させようとする存在を浮き彫りにさせようと、宗家が黙認した事。 分家――樹冬一族。 皇家の一族の分家。 一般人よりは、高位の神が宿りやすい。 だが、宗家には高く及ばず、六年前、ついにクーデターを起こし、虚構の王位にいる。
舞士 神に愛されし人。 その身に神を降ろせれた人達を舞士と呼ぶ。 皇族の方々は皆そろって舞士である。 能力としては、基本体力が増え、回復が早くなり、五感が研ぎ澄まされるようにまずなる。 これの作用で、何か能力を身に付ける場合もある。 また、神を降ろす事により、それがさらに研ぎ澄まされ、その神の能力をも使う事ができる。 嶺夏 朔 19 6年前に消えた、皇族の宗家の嫡子。 あまり華美なものを好まないため、祭祀の場や隣国の王が来る以外の事では、あまり顔をださない宗家の娘。 その代わりと言ってはなんだが、政の場や、軍の会議にはよく顔を出し、有益な発言をする変わった娘ではある。 格付けの中でも、最高位の甲である“創造の神”を相棒としている。 今は、鬼才を持つ兄、盲目の妹と一緒に、町外れで生活をしている。 前とは違う暮らしにも、名に不自由なく適応している様子(軍の生活に慣れているため) ――卿らは、私達、嶺夏が、何も考えずに諸君らの前から消えたと思っているのか? それはあまりにも軽率だろう。 ――つまり? お前達は、樹冬の幻覚の神の術を避けることができなかったという事だな。 ――皇族の宗家が、ただの血筋で光臨したとお前ら分家は思っていたわけか。愚かな。 ――強大な力を持つ我等が、民を守らないでどうするんだ。 ――お前達兄妹は本当に仲がいいな。鴛、鴦。 ――鴛、笑うなよ? ……本当はな、少しだけ怖いんだ。 満月 朔の相棒である“創造の神” 真名は朔以外教えていないため、朔の反対である満月を名乗っている、尊大な態度の男神。 だが、朔の事は大切に思っている、偏りの激しい神様。 朔とそれ以外での扱い方が全く違う。(でも女の子には優しい←) 色々と謎が多いため、良く分からない人。 ――誰が喋れと許した? ――じ、ジジィ!? ――朔。ちょっと来い。寸法を測るから。 鴛 朔直属の従者であり斥候。舞士である。 妹、鴦がいる。 博識で有能な従者。 朔も頼りにしている様子。 無口ではあるが、信用に足ると思った人物、尊敬している人物、好意を示している人物には、普通に喋る。 武芸の神が相棒である。 降ろすと、目が赤色になる。 ――御意に。朔様。 ――俺の主は朔のみ。お前らに仕える気などさらさらない。 ――さ、朔っ!? 鴦 朔直属の侍女であり斥候。舞士である。 兄に鴛がいる。 行動力があり、機転も利く、優秀な侍女。 朔は、彼女以外の侍女を近づけない。 話術が得意であり、鴛とは反対に口で情報を得る。 癒しの神が相棒である。 ――さっ、朔様。貴方の好きな献立に致しましたよ。 ――もう。朔ったら。危険なことばっかりして……。 ――我君に一本でも触れてみなさい? 容赦、しないわよ。 翡翠 朔の妹。 盲目のため、人一倍、気配を読んだり、空気を読むのが上手い。 感性が鋭いのか、一回歩いた場所は、支えなしで歩く事が可能である。 朔とは反対に、触れたら折れそうな、本当の姫のような人で、これまた反対に、民の前には綾布を被ってだが、良く姿を現していた。 今では、部屋で布を織って売り子をする日々。 比較的楽しんでいる様子である。 神は、これまた最高位、甲の“紡ぎの神”。 ――姉様。翡翠は、姉様の隣にいつでも居ますよ。 ――嶺夏の血筋は私達。勝手に騙るのは止めていただきたいですわ。 瑠璃 翡翠の相棒である神様。 朔が翡翠の世話をしてやれない時は、瑠璃が世話をしてやっている。 瑠璃というのは、翡翠が付けた通り名で、目が瑠璃のように青いからだそう。 紡ぎの神というのは、未来視ができるのだとか。 その力を求める者が多いため、彼女の力はあまり公開される事がない。 ――翡翠。無理は止めてくださいな。 ――私はこの子を守るためにこの地に降りてきたの。 |